stage 5

9/12
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/120ページ
馬鹿なことをしてる自覚はある。 けれど、やめることはない。 やめるなんて 出来そうにもないし、考えようとも思えない。 「あ、おっはよー」 彩愛と優華と天野が歩いてきた。 趣向が違うであろうこの3人が何故一緒にいるのか、 「相変わらず、憎たらしいくらいのイケメンっぷりね。」 「何それ、」 「絶対馬鹿にしてんだろ。」 「してないよー」 ケタケタと彩愛が笑う。 「あれ?颯汰と透真は?」 「まだじゃね?」 「ふぅん、今日は一緒に来るのかな、」 「さあ?」 「ん?あれ、将、香水変えた?」 「え?」 「いつもと違う匂いがするー」 彩愛が鼻をひくつかせる。 「バスで乗った人の香水移ったのかも、」 制服の袖の匂いを嗅ぎながら、俺は答えた。 拓哉が不安そうに俺を横目に見ていた。 それに気がついていない素振りを見せながら、教室へ向かっていった。
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!