stage 6

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「よう、」 「ん。」 微かに頷いて、優華が俺の隣に立った。 服もバッグも何もかも、お嬢様みたいな。 「…、」 会いたいって思ってたのが 叶って―― 叶ったのに、 言葉が出なくて。 何も言えない。 やっぱり、カラオケに来たのは優華で あの団体に混ざっていたのは優華以外の誰でもなくて 許婚とか、 夜にこうして優華と会ってることとか 全部信じられなくて 信じたくなくて ゲームのステージとか思ってみても 許容範囲越えで ただ平凡に過ごしたいって思ってただけなのに。 無駄な好奇心が 邪魔する。 安易な好奇心なんかで 人の家系事情とか尋ねていいと思ってるわけじゃない。 でも、 隣に立つ優華が 俺の知らない優華だから 知りたくなる。
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