第一章『勇者召喚に巻き込まれましたが何か?』

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あぁ空が青いなぁ… ・・・さて、俺、天枷 霜雅が何故現実逃避してるのかと言うと 「ちょっと!!陽斗さんは私の大切な方なんです!」 「いいえ!!陽斗くんは私の大切な人だもん!」 「ははは。みんな離れてよー歩きにくいなぁ。」 なんて会話してやがる、王道的主人公体質の知り合いのせいだ。 ちなみに、知り合いだぞ? 百歩譲っても『お隣さん』だぞ? 絶対間違っても『幼馴染み』じゃないぞ? …何故か念を押しまくってしまったじゃねぇか しかしあっちは何を考えてんだか俺を「大親友」とかほざいてやがるんだよなぁ。 ハァ…早く帰りたいんだがなぁ。 何故か、この男は女子共に「一緒に帰ろう?」って誘われると「霜雅も一緒ならね」とか言いやがるんだよ。 だからほら、 「チッ!」 陽斗のハーレムメンバーの1人がこっち見て舌打ちしやがった。 くそ、疲れんだけど… と、まぁ そんな感じで五分も歩いたら。 「陽斗さん、また明日ねー」(ギュッ) 「あ!ずるい!陽斗くんまた明日!」(ギュッ) 「あ、うん。また明日ね。ばいばーい!!」 陽斗のハーレムメンバーとの別れ道だぜ。 つーか、『大切な方』とか言われたり、抱きつかれてんのに『歩きにくいなぁ』とか『ばいばーい』って、おいコラ鈍感にも程があんだろ。 何?主人公体質の人って皆あんなんなのか…? まあいっか。 これで俺もさっさと帰れる、な… なんだありゃ? 何か魔方陣みたいなモンがあるんだけど… 「あれ?霜雅どうしたの?って何あれ!?ねぇ、何あれ!?」 っておい!!俺に振るな!!俺が矛先になったらどうすんだ阿呆! …仕方ない。こうなったら。 「自分で確認してこい」ドンッ! とりあえず陽斗を魔方陣に蹴り込んでみた。 「ちょ、うわ!霜雅!え!?何、あ、あ、あ~!!」 はっはっは。慌ててやg(ガシッ!) …ん?
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