216人が本棚に入れています
本棚に追加
/81ページ
署長室を出た後、俺は悔しくて仕方なかった。
また事件を見て見ぬフリをしなきゃいけないのか…
そう考えながら上司の方を振り向くと…
上司も内心納得いっていないのだろう。
いつにもまして険しい顔をしている。
俺が話しかけようとした時、上司が口を開いた。
上司『いいか、崇。上の決定が決まった以上俺達はそれに従わなければならない。お前は勝手な行動をするな。今日は帰れ。』
上司はおとなしい口調だったが明らかに怒りが見えていた。
被害者と同じ年頃の娘が上司にいたのも怒りの原因かもしれない。
その日、俺は咲の事が心配だった事もあり、上司のいうままに帰宅した。
何故…あの時、俺は上司の気持ちに気付かなかったんだろう…
最初のコメントを投稿しよう!