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太陽も落ちてきた頃、そろそろ店を閉めようかと思っていたころ、一人の女性が入ってきて、突然「イエーガー王家のものです。旦那さまが、ソフィア氏を家に招くとうに、とのことです。
驚き、戸惑ったが、とにかくいったほうが良いだろうと思って馬車に乗った。屋敷に着いたら色々機構と思っていたのに、屋敷につくと、秘書の人はここで待っていてくださいと言い、私を庭まで連れてきてどこかへ行ってしまった
そして今、私はすごく広くてきれいな庭で、すごく整った綺麗な顔をした男と対峙していた。
「お嬢さん、どこの貴族の方ですか。今日は誰も招待していなかったはずですが。」
ここで私は貴族の娘じゃないと言ったらどうなるだろうと少し思ったが、正直に言った。
「私はどこの貴族の娘でもありません。ただの平民です。」
「へぇ~、そうなんだ。珍しいね。あ、そうだ、君の名前あててあげようか。ソフィアでしょ。」
と少年っぽい悪戯な笑みを浮かべる。まりにも綺麗な顔に、不覚にもときめいてしまった。それを訂正するために、何かしゃべろうとする。
「え、えと..!」
え?今、私の名前言ったよね。確かに言ったよね。平民に名前ってイチイチぼえないでしょ。
「あの、なんで知ってるんですか・・・?」
「え、あの、聞いてないの?・・・・あ、でもこれはこれで結構ロマンチックかも。」
と訳のわからないことを言い出した。それ、答えになってませんよね。そう言い返そうとしたその時、彼が言葉を発した。
「それは、君が僕の婚約者だからだよソフィア。」
・・・・はい?あなたが私の婚約者?そんなのありえないし、多分からかってるだけでしょ。そう思って彼の顔を見ると真剣な顔をしている。しかも優しげな微笑み付きで。それを見てますます混乱してしまった。こんなイケメンが私の婚約者なんてありえないし。しかもよく見ると服やら靴やらも全部高価そうだ。そうだよ、これは多分何かの間違い、期待したってあとで悲しむことになるんだから・・・
え?期待?何それ。そういうこと、とまた混乱しはじめる。だから彼がそのあと発した言葉に気づかなかった。
「可愛い・・・ぇ!?」
そして彼も、自分が抱いた初めての感情に、ただただ戸惑っていた。
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