プロローグ

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 学校のチャイムがなるとともにパラパラ席をたつ同級生一同、彼らを横目にありえないぐらいのイケメンが俺に近づいてくる。 「祐一、帰るぞ?」 「え?遠慮させてもらうよ?」  イケメンの言葉に即答した僕の名前は片桐 祐一。  初対面の人には、たとえ男の制服を着ていても女に間違われるという程の女顔。  周りの男子談では普通に美少女らしい。  その日から丸3日寝込むほど落ち込んだのは言うまでもないでしょう。  でも、こんな僕でも好きな人の一人や二人いたんだよ?  でもね? 「即答かよ……」 「いや、だって嫌なものは嫌だし」  だいたいこのイケメンの事を好きなんだよね、僕の好きになる子はさ。  因みに先程からイケメンイケメンと僕が言っている彼は野沢 竜斗。  誰もが見惚れる程のイケメンで女子にかなりもてる。  男子からは嫉妬の視線とは名ばかりの、殺意を込めた視線をおくられているけどね。  それでも男子達とは仲が良いらしい。 「頼む、パフェ奢るから!!」  えっ…パフェ!?  竜斗といると周りからの(主に女の子達からの)死線が痛いぐらい突き刺さるのに……。  でも、パフェは……パフェは食べたい!!  甘党で悪いの!?パフェ美味しいじゃん!!甘いものすごく美味しいじゃん!! 「仕方ないな、キングパフェで手を打とうじゃないか」  結論からいうと、パフェにはかなわなかった……。  死線がなんだよ、パフェに比べたら天と地の差はあるね。 「お前、本当にパフェ好きだな……じゃあ行くか!!」 「待ってて…僕のキングパフェ」  それにしてもキングパフェなんていつぶりだろう。  確か去年、竜斗が海行こうぜっとか言い出した時以来かな?  因みにキングパフェは一個五千円する特大パフェ。  三十分以内に食べ終えれば無料なんだけど、普通に食べてたら三十分で半分位しか食べきれない量がある。  そしてすっごく美味しいんだよ!! 「キングパフェか……今月生活できるかな……」 「さあ!早く行くよ!!」  竜斗もいるんだし、三十分以内に食い終わるでしょ……とは言わないよ?
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