いちっ

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いちっ

桜も綺麗に咲く今日、私…渡辺織羽(ワタナベ オリハ)は頭を抱えて悩んでいた。 「道に迷っちゃった…」 生憎私の家は学園から迷路のように入り組んでいて迷ってしまったのだ。 「…ど、どうしよう」 困って辺りを見回しても同じ制服を着る人ばかりか人すら見当たらない。 入学生が入学式に遅刻だなんて嫌! 「あれ、君も迷子?」 そんな声がしてゆっくり振り返るとイケメンが居た。 茶髪で背が高く、肌は女子みたいに綺麗で唇はプルン。 寝癖なのかピョンピョンしてるけどまぁ気にしない事にする。 ネクタイの色を見て同級生だと分かる。 「あ、うん。入学そうそう遅刻は勘弁だけど…」 そう思いつつも仲間が居た事が嬉しかった。 「俺は永瀬 葉月(ナガセ ハヅキ)って言うんだ。君は?」 「うん、渡辺 織羽って言うの」 お互い自己紹介をして何故か笑いあった。 でも葉月って聞いた事があるような… 気のせいか、私の名前を言った時葉月の様子がおかしかったのが気になる。
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