いちっ

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「……な、んで私なの?」 別に私じゃなくてもお兄ちゃんが自分で行けば良い。 「お兄ちゃんが行きたいんだけど部活があるからさぁ」 出た!お兄ちゃんが私に甘える時に出る言い方。 「お願いだよぉ~」 両手を合わせてお願いするお兄ちゃん。 「……仕方ないな、分かったから」 というわけで私は再び葉月が居るだろう生徒会室に向かう。 さっき逃げちゃったせいで何となく行きにくい。 「…なんで逃げちゃったんだろう………………ハァ」 封筒を握りしめながら生徒会室の前に立つ。 ただこの封筒を葉月に渡すだけ…渡すだけ そう自分に言い聞かせてドアを開ける。 中に居た人たちが皆、いきなり入って来た私を見る。 小型の男子は私を見るとすぐにソファーの後ろに隠れ、葉は机でぐっすり。眼鏡の男子生徒は葉月となにやら仕事中。 「…おや、君はさっきの」 眼鏡の男子生徒は私に気付いて笑顔を向ける。 その笑顔になんだか癒やされ………ない 癒やされるというよりかなにか企んでいるような?
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