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「……俺さ、こっから学園までの行き方知ってるんだ……行こう」
葉月はそう言って笑顔で手を差し出して来た。
一瞬、躊躇ったけど遅刻よりはマシと思って葉月の手を取る。
なんでだろ……懐かしいって思うのは
葉月は心底嬉しそうに微笑んで走り出す。
手を繋いだまま…
迷路のように入り組んだ道を葉月は迷いもなく走り抜けて行く。
左右に曲がりまた左に曲がり…もう限界
「ほら、もう着いたよ」
葉月の声に前を見ると巨大な学園ー星桜学園ーがあった。
本当に着いた!
ビックリしていると先生らしき人がこっちに走って来る。
「君達、新入生か?急ぎなさい」
もう入学式が始まるんだ
「織羽、行って」
「うん。って葉月は?」
葉月だって新入生のはずなのに…
「フッ。俺は良いんだ……じゃまた」
笑顔で言ってどっか行ってしまった。
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