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葉月と別れて私は一人、教室に向かった。
先生から教えて貰った1年A組の教室の前に居る。
廊下まで聞こえる笑い声が入りにくくしてしまう。
「すぅーーーはぁーーー」
深く深呼吸をしてドアを開ける。
どうか葉月が居ますように…
ドアを開けると視線が一気に私に注がれる。
は、恥ずかしい
顔を赤くさせて黒板に書いてある自分の番号を探す。
えっと、私は40番だから……一番後ろだ!
席が分かって振り向いた時、目の前に男子生徒が立っていた。
男子生徒はジーッと私を見て来る。
「……あの……何?」
「結構、可愛いじゃん」
男子生徒の言葉に固まってしまった。
可愛いだなんて……言われた事は多分ないから。
「顔、真っ赤だな。よし、ちょっと来い」
そう言って私の手を掴み無理やり引っ張る。
「ちょっ、離して!」
男の力にかなう訳なく、どんどん引っ張られていく。
クラスメートは見てみぬフリ。寝てる人も居ればやれやれ!と言う者も居る。
「ほら、来いよ」
誰か助けて!
ガラガラガラ
教室のドアが開いた。
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