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「良いじゃん。ね、行こう」
「えっ?ちょっ」
私はまた葉に腕を引っ張られて教室を出る。
葉は意外に足が早くて足が遅い私は何度も転びそうになった。
そして少し豪華なドアの前で止まる。
「ほら、着いた」
ドアには生徒会と書かれたプレートが掛かっている。
「だから入んないって言ってるでしょ」
「入ってみればきっと入りたいと思うかも」
…思うわけないじゃない
心の中で否定するも葉によってドアは開かれてしまった。
一瞬、眩しく感じて私は目を伏せる。
「我等生徒会にようこそ」
「………あ」
中は眩しいぐらいキラキラと光っていた。
真っ白と金で統一された部屋はお金持ちを連想させる。
これ…本当に学校?
「おい葉!な、なんで女がここに居るんだよ」
声がした方を見ると小型で可愛い子が大型の男子生徒の後ろに隠れている。
私、嫌われてる?
傷ついていると葉が慰めて来た。
「気にしないで織羽ちゃん。ただ女が嫌いなだけだから」
女が嫌い?
「…おや、あなたが葉の言う生徒会に入りたい生徒ですか」
眼鏡がよく似合う、見たら執事っぽい男子生徒がそう言った。
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