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人との接触を嫌いながらも、俺が選んだ仕事は物書きであった。
否、『物描き』と言った方が正しかろう。
何を血迷うたのか、幼子の喜びそうな絵を描き、それを生業としている。
仕事部屋とは別に設けた書斎には、手掛けた絵本が整然と並んではいる。
何度となく担当の編集者が持ってくる『握手会』や『サイン会』は、そうした仕事を選んでしまった自分を呪うに十分な理由だろう。
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