1人が本棚に入れています
本棚に追加
五月、色々な学校行事が終わり、一段落してきてきたある日、日曜日だというのに賑やかな教室があった。
俺がふふふんふーんと鼻歌交じりに画面に向かい作業している中、先輩が話しかけてきた。
「ちょっと聞いていいか東宮?」
「何ですか黒塚先輩、少し忙しいいんですけど。」
感違いだと思うが先輩の声に怒ってる雰囲気がある。
「まぁ聞け、なんでこんなとこでパソコンしてんだ?」
確かに俺のやってるのはパソコンだ、しかもネットサーフィンでもなければグラフなどの作成でもない、
そう、正しくやっていたのは「オンラインゲーム」だった。
「いや、なんでやっているかと聞かれたら面白いからですよ」
「じゃあ質問を変えるぞ、なぜこの場所でオンラインゲームをしている」
「そりゃ、ここならお茶もお菓子もある、ネットもつながるし言うこと無しな環境だと思いますけど、あっ、このパソコンは自前なんで気にしないでください。」
あっ、プチッっと何かが切れた音がした気がした
「そうか、そうか、おまえはこの教室にいる意味を理解してないようだな」
「へ?何ですか先輩、そんな嫌だな~」
「潰すぞ、"黒の魔鎚"」
先輩がそう言うと同時に、手には黒く、質量と存在感を放っている黒い巨鎚が構築されていた、それは大きく振りがぶられ、ただ一直線に潰す為の機動に入って───
あれ?これまずくね?
「ちょっと待ってくださいよ!」
「いっぺん潰れろ」
もはや話などは聞いちゃくれていない、あの先輩が怒ると決壊したダムのように止める術はない。
しょうがない、やるか────
昔ある科学者がとんでもないことをやってのけた、それはあらゆる深層世界のつながりをなくし、あらゆる不可思議な出来事が起こった。
それの中でも『魔法』が使えることになったのは衝撃だった。
黒塚先輩が行ったのも魔法、俺が今から行うのもまた"魔法"だ。
最初のコメントを投稿しよう!