4606人が本棚に入れています
本棚に追加
「それじゃあ、どんな依頼を受けよっか」
「そうですねぇ、これなんていいんじゃないでしょうかぁ」
そう言ってアリシアさんが見せてくれた依頼書に書かれていたのは、薬草摘みの依頼だった。
薬草摘みってそんなに難しい依頼か。いや、見分けるのとかは難しいだろうけど。
「採取場所には魔物も出ますのでぇ、気を付けてくださいねぇ」
ああ、そういうことなのか。
「EランクはFランクの依頼に比べると危険度の高い場所での作業が求められるようになる。といっても出るのは下級の魔物ばかりだ。油断は禁物だが、必要以上に気を張る必要もない」
「そうだね、この依頼の場所なら転移で行ける街のそばだしボクも丁度いいと思うよ」
転移なんてものまであるのか。さすが魔法の世界便利なもんだ。
でもそんな魔法があったら泥棒し放題なのではと思わなくもない。
よくある行ったことのある場所にしか行けないとかいうパターンでも逃走経路考える必要なくなるし。
まあ、この世界の犯罪事情は今は関係ないか。
「オレとしても異論はないし、その依頼にしようか」
オレがうなずいたのを見るとアリシアさんは懐から緑の宝石の付いたハンコを取出し、依頼書に判を押す。
「はい、依頼の受領が完了しましたぁ。それではEランク目指して頑張ってくださいねぇ」
最初のコメントを投稿しよう!