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「それじゃあ、あたしはそろそろ行くわ」
いつの間にか目の前にあった皿を綺麗に空にしていたシエナが皿を持って席を立つ。
「え、もう行くのか」
「やることが多いのよ、あたしは。あんたはちゃんと魔力障壁を維持しておきなさいよ」
「バーストンさん大丈夫? お昼ご飯を食べたばっかりなんだし、ゆっくりした方がいいんじゃないかな」
「心配してくれてありがとう。でも大丈夫よ。さっきの依頼はあまり魔力を消費せずに済んだし、もう十分回復したわ」
「でも……」
「なにより、あたしがやらないといけないことだから」
シエナがアリシアさんに声をかけて、そのまま地下へと消えていく。転移陣でも使うんだろうな。
それを見送るクリスの方はさっきまでキラキラしてた目が今は少し暗い。
「そんなに心配しなくても、あいつ強いから大丈夫だろ」
「え、あっうん、そうなんだけど、バーストンさんって自分のことにはあんまり頓着しないタイプだからどうしてもね。最近なんだか張りつめてるみたいだし」
「なんかあったのか?」
「分かんない。でも、無茶なペースで依頼をこなしてるのは確かだよ。シローもできれば気にかけておいてね」
「了解、アパートの方でサポートできる部分はしとくよ」
ま、世話になってるし、これからもなるだろうしな。
「うん、お願いね」
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