【第三章 異世界生活】

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「フフッ」 「なんだよ、クリス?」 「ふたりのやり取りも慣れてきたなって思って。なんだか夫婦みたいだね」 「ふ、夫婦!?」 「あー、たしかにそんな感じに見えなくもないか」  銃で脅されたりってのに目をつむればだけど。  まあ、同じ寮に住んで一緒に飯食ってるわけだし、夫婦はともかく家族っぽくはあるかもな。 「夫婦なんて、そんな……」 「でも、イロさんも結構この会話に入ってくるだろ」 「うーん。イロさんはふたりの子供って感じかな」 「ふ、夫婦……」 「いや、デカすぎるって」 「ハハッ、雰囲気だよ雰囲気。夫婦ってのも含めて、そういう感じってこと」 「……」 「いや、それは分かるけどさ、イロさんってどちらかといえば頼れる大人感の方が強くないか?」 「いやー、イロさんも意外と子供っぽいところもあるよ」  そんなもんかね。まあ、たった一週間で人ひとりを完全に理解できたと思う方が間違いか。 「なんであたしがこんな変態と夫婦なのよ!!」 「「えッ、今さら!?」」
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