司書のお仕事

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黒服の男――橘文人は森の中にいた。 ここは『桃太郎』の中。 文人達『浄化師』《パージャー》は魔書化した本の中に入り、物語を元通りに修正している。 もし浄化せず、そのまま放置すれば、魔書から出る黒い霧が世界に悪災を振り撒き始める。 また完全な魔書となった本を元に戻すにはかなり時間が掛かる。 そうならないためにも、事前に魔書化を防ぐ必要があるのだ。 聖神中央図書館にある役職は全部で3つ。 表では司書として本の管理をし、裏では魔書の捜索、管理を行う白服の『司書』《リブラ》。 魔書化してしまった本の修復を行う赤服の『修理師』《リペアー》。 そして、魔書化しそうな本に直接入り、それを防ぐための役職。 文人の所属する黒服の『浄化師』《パージャー》。 これらの三役職が魔書による悪災を防いでいる。
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