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「乗り移った」とお話しましたが、その発端は私が2・3歳の頃まで遡ります。 どうやら私は亡くなった祖父のことを「視る」ことができたらしいのです。 ―誤解を与える前に伝えておきますが、私は心霊や神秘的、その他非科学的事象の一切を否定しています。 しかし祖母や母親が見た、私が祖父の仏壇の前で1人で遊び、語り、笑うという光景は私が一時期は祖父に会ったという証拠の様にも思えます。 極めつけに、私は祖父が吸っていたタバコの銘柄や、よく行っていた喫茶店、生前に着ていた服などを知っていたのです。 祖母はそれ以来、私を祖父の生まれ変わりのようだと思い始めた様です。
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