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「みいは俺にエスコートされるのは嫌かな?」
「そ、そんな事ないよ!!絶対にない!!」
私が変な事で悩んでたから、せいちゃんに勘違いさせてしまった。
せいちゃん、凄く落ち込んでる。
どうしよう。
「せいちゃん、本当に嫌じゃないよ?凄く嬉しい。」
「ふっ、良かった。俺のエスコートが嫌じゃないんだね?それじゃあ、腕を掴んで。」
「う、うん。でも……、」
せいちゃんに王子様スマイルで微笑まれたら凄く断りづらい。
パーティー会場に一人で入るのは不安だけど、結衣の婚約者であるせいちゃんにエスコートしてもらうのは間違ってる。
どう考えてもおかしい。
「みい。もしかして結衣の事を考えてるの?」
「え?そ、それは……、」
もしかして私の考えている事が分かったのかな?
私をエスコートするのは間違ってるって気付いてくれた?
「くす、結衣の事は気にしなくていいんだよ?みいのエスコートをするように言われてるから。」
「そうなの?せいちゃんと結衣は婚約してるのにどうして?」
「婚約してるからエスコートをするなんて決まりはないんだよ?だから心配しなくていい。みいのエスコートは俺に任せて。ね?」
「うん。せいちゃん、ありがとう。」
「くす、どう致しまして。」
せいちゃんは笑顔でお礼を伝えた私に優しく微笑みかけると、私の腰に手を添えて歩き出した。
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