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「……はあ。流石、佐久間財閥御曹司の婚約披露パーティーね。レベルが高いわ。」
「うん、本当に凄いね。」
結衣の言葉通りパーティー会場の中は豪華に飾られている。
全体的に黒と白で上手くまとめられているけど、テーブルクロスやカーテンには本物の宝石が装飾されているのか、眩しいぐらいにキラキラ輝いている。
「こんな成金が好きそうな飾りを蓮が指示すると思うか?馬鹿女の趣味だな。」
「ええ、そうね。絨毯もカーテンも馬鹿女が好きそうなデザインだから間違いないわね。」
せいちゃんと結衣が人の悪口を言ってる所なんて今まで見た事がなかったけど、表情や目付きが変わる程蓮の婚約者を嫌う理由は何?
蓮が選んだ女性はそんなに悪い人なの?
私は直接会った事がないから分からないけど、せいちゃんと結衣はその女性に会って嫌な思いをしたのかな?
だから嫌ってるの?
でも蓮の幼なじみから嫌われてるなんて、婚約者の女性が知ったら傷付くよね。
「みい、どうした?」
「また昔を思い出して懐かしんでたのかしら?」
「ううん、違うよ。蓮の婚約者について考えてたの。」
蓮の婚約者と仲良くしようなんて言える立場じゃないけど、せいちゃんと結衣はこれから先も蓮と付き合っていくんだから、出来るだけ争いは避けて欲しい。
蓮には幸せになってもらいたいから。
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