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何一つ問題が解決していない時に浮かれるなんて、凄く危ない事だって分かってるけど、私に対する蓮の気持ちが嬉しい。
幸せすぎて涙が溢れそう。
「蓮、凄く美味しい。本当にありがとう。」
「ふっ、美桜の笑顔が見れるなら何でもする。」
新聞に目を通しながら珈琲を呑む蓮の姿は、落ち着きがあって凄くカッコイイ。
やっぱり蓮に比べたら私は子供に見えるのかもしれない。
私は童顔で身長も低いから、スッピンで出掛けると学生に間違われたりする。
蓮は身長も高くて綺麗な顔立ちだから、どの角度から見ても大人の雰囲気がある。
何だか悔しいな。
「美桜、どうした?眉間に皺が寄ってる。」
「ううん、何でもない。」
「それは嘘だな。言いたい事があるなら言ってみろ。」
新聞を折り畳んで私を見据える蓮を見て、威圧感の凄さに押し潰されそうになる。
「た、大した事じゃないんだけど……、蓮は大人っぽいのに私は子供みたいって、少し悔しくなっただけなの。」
「ふっ、美桜は子供じゃない。俺にとって何よりも大切で愛おしい女だ。立派な大人に決まってるだろう?」
蓮の言葉と優しい微笑みに鼓動が高鳴る。
大人の女性として扱ってくれる事は嬉しいけど、これ以上ドキドキさせるのは止めて欲しい。
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