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それに私の我が儘でおじ様に迷惑をかける訳にはいかない。
副社長である蓮が出席するべき会議を、社長であるおじ様に押し付けるなんて絶対に駄目!!
「私、やっぱり会社へ行く。出掛ける準備をするから少し待ってて。」
「ん?行きたくないんだろ?無理するな。」
蓮は自分の立場を分かってないの?
佐久間グループを背負っているのに、簡単に休暇を取るなんて無責任すぎる。
「蓮が一人で出社してくれるなら私は此処に残るけど、蓮が休むって言うなら私は会社へ行く。」
「俺が仕事を休むのが気に入らないのか?」
「うん、気に入らない。私一人のためにおじ様や社員の人達に迷惑をかけたくないの。」
蓮は私の言葉を聞いて首を傾げてる。
もしかして私の言ってる意味が分かってないの?
「美桜、俺が居なくても会社は大丈夫だ。優秀な社員が揃ってるから心配ない。」
「そういう心配をしてる訳じゃないの。私の我が儘で皆さんに迷惑をかけたくないの。」
「俺は会社より美桜が大切だ。何があっても美桜を一人にはしない。ずっと側に居る。」
何の迷いもなく私を大切だと言ってくれる蓮の気持ちは凄く嬉しい。
だから此処に居る間は蓮の言う通りにしよう。
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