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「今日は園田の専務との会食があって、専務秘書として同行していた園田香織さんと会ったの。それで……、」
会食の場であった出来事を詳しく説明すると、楽しそうに食事をしていたせいちゃんと結衣の表情が変わった。
「あの、女……、ふざけてるわね。許せない。」
「ああ、本当にしつこい女だね。そろそろ懲らしめないといけないね。」
結衣は綺麗な顔からは想像つかないような低い声を出し、せいちゃんは穏やかな声で危ない言葉を口にした。
二人共、凄く怖い。
気の強い結衣が怒るのは分かるけど、優しいせいちゃんの口から『懲らしめる』なんて言葉が出るなんて信じられない。
「蓮。女の目的は蓮との結婚なんだよな?」
「ああ、馬鹿女の考えそうな事だろ?美桜を消せば俺の妻になれると本気で思ってる。」
「はは、本当に馬鹿な女だね。みいを消す?その前に俺があの女を消してあげるよ。なあ、蓮。俺が動いてもいいよな?」
「ふっ、好きにしろ。俺は柳瀬を潰すから女は任せた。」
「ふふ、楽しみだな。どうやって痛め付けようか……、」
蓮とせいちゃんは楽しそうに笑いながら話しているけど、はっきり言って食事をしながら話す内容じゃない。
結衣は二人の会話に口を挟む事なく、シャンパンを飲んで満足げに微笑んでいる。
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