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「ちょっと、蓮!!私は二人の邪魔をするつもりなんてないわよ!!」
「はあ、今も邪魔してるだろ?」
「私が何を邪魔したっていうのよ!!一緒に食事してるだけじゃない!!」
蓮は大声で叫ぶ結衣を見て呆れたように溜息をつくと、結衣の隣に座っているせいちゃんに視線を向けた。
「聖也、明日は来るなよ。」
「うーん、それは難しいな。」
「ちっ、ふざけるな。絶対に来るなよ。」
「くすくす、そんなにみいと二人で過ごしたい?毎日、家や会社で一緒なのに?」
「当たり前だろ?俺と美桜は十年間離れて過ごしてきた。これからは一分一秒でも離れる気はない。」
蓮の深い想いに胸が締め付けられる。
綾瀬の会社が潰れなければ、私達が離れる事はなかった。
私が一人で過ごしてきた十年間は、本当に苦しくて辛かったけど、今は蓮が側に居てくれるから凄く幸せ。
「蓮。みいと離れて過ごしてきたのは、俺と結衣も一緒だよ?分かってる?」
「ああ、分かってる。」
「それなら邪魔なんて言わずに、俺と結衣も連れて行ってくれないか?」
「はあ、分かった。」
蓮はせいちゃんの真剣な表情を見て諦めたのか、溜息をついて深く頷いた。
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