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「蓮。美桜は私達と食事したいみたいよ?どうするの?」
「……」
「俺達はみいと食事したいだけだから、蓮が居なくても構わないよ?」
「……」
私の返事を聞いて嬉しそうに笑っている二人とは違って、蓮は黙ったまま無表情で二人を睨みつけている。
蓮が何て答えるか分からないから凄く怖い。
ドキドキする。
「蓮、聞こえてる?早く決めてくれないかしら?」
「……はあ、分かった。好きにしろ。」
「ふふ、美桜に甘い蓮なら絶対に許すと思ってたわ。」
「それじゃあ、食事にしようか?みい、行こう?」
「うん、分かった。あの、蓮はどうするの?」
蓮も一緒に食事をするのか気になり、せいちゃんに手を引かれながら問い掛けた。
「俺も着替えたらすぐに行く。」
「分かった。早く来てね?」
「ああ。」
私に微笑みかけて部屋に向かった蓮の姿を見て、怒っていない事に安心した。
「みい、どうぞ。座って。」
「せいちゃん、ありがとう。」
ダイニングに着いて、すぐに椅子を引いてくれるせいちゃんは、やっぱり王子様みたい。
蓮にエスコートされると緊張してドキドキするけど、せいちゃんのエスコートは何だか癒される。
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