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最近オープンしたばかりのテーマパークは、小規模ながら家族連れやカップルで賑わっていた。
ゲートを抜けて目の前にある沢山のアトラクションを見ると、ちょっと落ち込んでいたナタリーのテンションは一気に上がった。
「キース、あれに乗るぞ」
「あんなのに乗りたいのか?」
ナタリーが嬉々とした表情で絶叫マシンを指差すので、キースが呆れながら返した。
「遊園地に来て、絶叫マシンに乗らずしてどうする!」
戦闘機乗りのキースからすれば、絶叫マシンのスピードやGなどは本当に子供だましも良いところなのだが、マイクロン化したナタリーのこのサイズではそのスピードもGも体感出来ないので、少しでもスリルを味わいたいのだろう。
「怖くても泣くなよ」
「泣くか!」
ナタリーの反応に、キースがいつものナタリーだと嬉しそうに笑った。
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