虹色ハネムーン(1)

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ホストクラブを経営している貴司は、従業員と同じようにホストとして店に出ている。 オーナー自ら店に出る必要があるのか聞いた時、若い奴に負けたくないと言った貴司に呆れた。 若い奴と売上を競っているのが原因なのか、いつまでたってもチャラチャラした風貌の貴司は、とにかく女に対して軽い。 だから貴司と理奈を会わせたくなかった。 親友の女に手を出すような奴ではないが油断は出来ない。 「貴司、少しは静かに出来ないのか?お前が親友なんて恥ずかしい。」 「お前、盛大なパーティーを準備してやった俺に礼ぐらい言えないのか?」 「俺は頼んでない。」 挙式と披露宴が終わった後は、明日のハネムーン出発に向けてホテルでゆっくり過ごす予定だった。 俺は一刻でも早く理奈と二人っきりになりたかった。 それなのに馬鹿な親友は、友人達だけを集めたパーティーを準備したと誘って来た。 マジで軽く目眩がした。 例え友人でも理奈の可愛い姿を見せたくない。 俺の中に潜む強い独占欲に気付いたのは、理奈と付き合い始めてから。 鈍感で天然な理奈は、自分の可愛さに全く気付いてない。 元々色素が薄い理奈は、栗色の髪に薄茶の瞳で日本人離れした容姿をしている。 色白で小柄な理奈が俺を見上げて話す仕種は、理性を失わせる程の可愛さだ。
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