第一章 女王、幼馴染?

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 我ながら情けない接点だと思うが、それでも糸の様に頼り無い繋がりを大事にするしかなかった。 いつか俺よりもイイ男に出会って、恋をして、結婚して……  仮にそうなったとしても、幼馴染である事だけは消えないから。  俺は瑠奈が好きだ。  だけど、だからこそ関係を壊したくないから、幼馴染でいる事を選んでいる。 道行く恋人達を見送りながら、俺はそんな事を考えていた。 「あ、ちゃんとテスト勉強してきた?」 「あ、いや……来年から本気出す」 「またそれ? もーっ。私と同じ大学に行けなくても知らないよ?」 「ははっ。行けるわけねえだろ? 俺とお前じゃ頭の造りが違うんだから」 「……馬鹿」  頬を膨らませ口を尖らせた瑠奈の頭に手を乗せ、ポンポンと優しく叩いた。
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