俺の親友。

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「フフフ。 数量限定品で発売3分以内で完売した幻の『キラしゅわガール』の写真&生サイン入りのコーヒーカップさ」 俺の目の前に出されたのは「キラキラでしゅわしゅわはじける女の子」がキャッチフレーズの今絶大な人気を誇る国民的……いや、世界的アイドル「キラしゅわガール」の限定グッズ。 こんな貴重なものを何故……。 「ゴクリ……」 思わず俺の喉が鳴る。 「おや? 大概何でも「キラしゅわ」のグッズを持ってるリッキーが持ってないとは意外だな」 「だよな。 何処で手に入れてんだよレベルのモンフツーに手に入れる奴がもってないなんてなぁ」 クラスメート達は口々に言う。 そう。 俺はこいつらがおっしゃる通り、殆どグッズを持ってる。 入手方法は……極秘だがな。 このマグカップがないのは……故意に割ってしまったからだ。 とある事情で……。 チラリと俺はリズを見る。 俺の視線に気づいたのかリズはみんなに気づかれないように小さくブイサインをした。 俺はそもそもアイドルには興味なかったんだ。 ……リズに会うまではな。 「それは頂けるのでしょうか?」 俺はマグカップに首ったけである。
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