俺の親友。

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「もう2年だよ。 去年の夏から2度目の夏迎えたんだよ。 僕もここまで事が大きくなるなんて思ってなかったから戸惑ってるんだよ」 そう言ってリズは下を向いた。 ズキン 心が痛んだ。 何気ない言葉で俺はリズを傷つけたんだ。 「ごめん、リズ。 一番辛いのはリズだよな」 俺はリズに謝る。 「……これ」 顔を上げリズは一枚のチケットを俺に手渡してくれた。 「これは手に入らなかったチケット」 俺は渡されたものを見て驚いた。 「知ってると思うけど今度、結成2周年記念イベントやるから来てね」 そう言ってリズは優しく笑った。 このチケットは「キラしゅわ結成イベント」特別招待券。 「いつもありがとな」 俺はリズにお礼を言う。 キラしゅわのグッズは殆どリズがくれたものだ。 「後、さっきはごめんなさい。 リッキーの本心が知りたかったんだ……」 リズは俺に謝った。 リズの正体。 それは「キラしゅわ」のRISAKO。 俺の押しメンだ。 「俺の本心? 教えてやるよ……」 リズを抱き寄せ俺は優しいキスをする。 「んん。 こんなとこでマズイよ」 リズは俺を遠ざける。 そう。 リズは……。 俺の大切な大切な彼女だ。 押しメンは彼女です!!
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