猫系男子'Ｓ【完結】

１

それから時間は過ぎて本日最後の授業、ＬＨＲの時間。
各々、やりたい競技を希望していって次々と決まって行く。

オレは安定の借り物競争。
アオもどうやら安定の二種目だったみたい。

放課後。
オレは部活がある。
ちなみに、アオと同じだ。

「こんちゃー」

「お久しぶりです」

部活、といっても写真部だから週に火曜日と金曜日の二回だけで、集まっても雑談ばっかり。

金曜日である今日も三年生が二人の、一年生が三人だけだ。
まあこれが全部員なんだけど。

「わー！紅成先輩に蒼斗先輩！」

「紅成ちゃんおっひさー。…あ、蒼斗もおっひさー」

「先輩俺だけついではやめて！！」

でもオレは写真が好きだから一人で勝手にカメラを持っていって、一人で勝手に写真を撮る。

部活をしている生徒とか、夕方の校舎とか。
…あ、今度借りてみなもの写真でも撮ろうか。
なんて思ってもみた。

一通り撮り終えてから、三年生の先輩に借りていいか聞く。
名前？…忘れた。

どうやら了承してくれたみたいで。
今日はカメラお持ち帰りコース。
次の来週の部活まで返さなくていいとのことだった。

アオも部活対抗リレー出場決まったみたいだからよかった。
…といっても、オレ以外全員なんだけど。