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内心ウキウキ気分で、アオとは帰り道が違うから学校から少し出た先で別れて、内心ウキウキ気分で家へと帰宅。
オレの足音が聞こえたのか、今日も律儀に玄関で座ってお出迎え。
「ただいま」
「………おかえり?」
一週間でみなもについて分かったことがある。
どこから来たのか。
どうやってうちの中に入ったのか。
どうして猫耳と尻尾があるのか。
問いただしたけど、みなもは何も分からないとしか言わない。
やっぱり記憶喪失の模様。
でも恐怖(たまたま出たクモに怯えてた)や悲哀(その時オレが潰したクモを見て泣きそうになってた)、喜び(だけど、クモがいなくなったことに喜んでた)や興味(その後のクモの末路を聞いてきた)などはあるようだから、感情はしっかりしている。
まあつまり、何がいいたいかと言うと。
何も分からないということが分かったんだ!
…なんて威張るところでもないけど。
みなもの頭を撫でてあげれば自ら撫でられるようにして、頭を預けてくる。
この感覚をどこかで味わったような気がするんだけど、誰彼所構わず野良猫を撫でているオレは気に留めるべきことではない。
それに猫人間なんか飼ったことがないからそんなわけない。
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