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少しすると、尻尾のゆらゆらがなくなってきて、終いには垂れてしまうものだから。
顔を覗き込んだらそりゃもうすやすやと。
さて、どうやって運ぼうかと思った。
ソファに寝かせたままだと、春の終わり頃と言ってもまだ夜は冷えるから。
いつもは勝手にみなもが俺のベットに入ってくるから、結果、みなもに余った部屋を与えても意味がないと思って一緒に寝てるけど。
………仕方ない、起こすか。
「みなも、起きて」
頭を撫でてみるも、熟睡のよう。
猫って、動物的にどこが弱いんだっけ?
耳?尻尾?首?
…確か、全部。
さっきみなもは耳がくすぐったいと言っていたから多分耳が弱いんだと思うんだけど……
どうやら、寝てる時はそうでもないらしい。
尻尾はみなも自身の足に巻きついてるから論外。
じゃあ首か?と思ったけど、「……ん…」と鳴くだけだったので特に効果なしとみた。
じゃあ他に何が…………
………あ、まて。いいこと思いついた。
ちゅーだ、ちゅー。
いつもちゅーされてるからちゅーの仕返しだ、と思ってほっぺにちゅーするけど、起きなかった。
仕方ない、このまま寝るか。
みなもはオレの膝の上で。
オレはソファ脇に肘をついて、眠りについた。
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