小さいおじ様と俺の二年目の夏

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人形の目が開き 首を動かした…… 壊れている ロボットのように 「そ……ん……な…… イ……タ……ズ……ラ…… し……ち……ゃ ダ……メ……よ……ぉ ダ……メ……よ……ぉ」 そう 言いながら 真顔で動いてる 「お父ちゃん う……動いた!」 「真知子さん 動いたけど やっぱり 壊れているじゃん 元に あった所に 置いてきてよ」 「武瑠……」 おじ様は 人形の後ろに隠れ 「お願い…… 武瑠様 私を置いて……」 腹話術のように 人形の声を出す 「おじ様 みえみえだよ そんなことして もうダメだから」 「チッ…… 真知子…… 残念だが そのウルルちゃん 元に戻してこい」 「いいの? お父ちゃん…… ウルルちゃんだよ あんなに 探していた……」 「良いんだ この家の主は 武瑠なんや 主がダメて 言ってるんだから」 おじ様は 涙を拭いながら言う 「武瑠くん!」 武瑠も 一歩もひかない 「わかった 元に戻してくる」 真知子は 人形を抱えようとした時
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