小さいおじ様と俺の二年目の夏

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その時…… 「君は一人じゃないよ」 真知子は その人形の後ろから 頭を触り撫でる 「私がいる 私は 捨てたりしないから 安心して…… だから その手離してあげて…… お願い」 「そうだ…… 武瑠はダメて 言うが ワシや真知子がいる ワシが作ったんだ ワシが責任を もつから 安心しいや……」 おじ様は 人形の頭に乗り ポンと 頭を撫でると 人形は 武瑠の首から 手を離す 「お父ちゃん! カッコいい 武瑠くん 大丈夫?」 真知子は 武瑠に近寄る ゲホゲホと 咳をしながら 目を開ける武瑠 「武瑠…… 2年間お世話に なったなぁ じゃあ ワシら 出て行くから 真知子行くぞ」 「うん…… お父ちゃん!」 真知子は 人形を抱えて 玄関前に行く
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