小さいおじ様と俺の二年目の夏

6/12

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
真知子が 拾ってきたのは ぼろぼろになった アイドルみたいな 制服の衣装を来た 人間のような人形だった。 「真知子さん こんなの 拾ってきて どうするつもりだよ」 「どうするて…… 可哀想だったんだもの それに……」 「それに……て何? 可哀想て 動物じゃないし てか 動物だとしても 拾ってこられたら 困るし てか ここは 俺のアパートなんですけど」 「そんな…… そんなこと 言わずに…… 武瑠くん お父ちゃんからも 何か言ってよ お父ちゃん?」 おじ様は 人形によじ登り じっくり見ている 「やっぱり これは…… 魔法使いアイドル少女 シリーズ イタズラは しちゃいけないぞぉ! ウルルちゃん 女子高生version やないかぁ」 「じゃあ…… やっぱり ウルルちゃん シリーズなんやね」 「あぁ!」 「ちょっと…… 待って ウルルちゃん シリーズて何?」 「武瑠知らんのかぁ! わしが 考案した人形だ マニアの間では 人気だったんだが…… 発売中止になった レアもんや」 「そんな知るかぁ てか おじ様そんなこと してたのかよ」 「あぁ…… それにこのモデルは わしの娘なんや」 「えっ! あの本の魔法使い少女? がモデル!?」 「そうだ でも 娘が怒って 全部処分したと 思ってたんや でもこれは…… わしが作った ウルルちゃんに 間違いない 真知子 よう見つけてくれた」 「良かったね お父ちゃん 一体だけでも見つかって」 二人は感動して 人形を見つめて 嬉し泣きをしている
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加