0人が本棚に入れています
本棚に追加
今僕は空の上から地上を見ている。
君とあいつは結婚し
一人の男の子が産まれた。
幸せそうに我が子を抱く君。
その肩を静かに抱くあいつ。
僕はそっと呟いた。
「どうかあの二人が
いつまでも幸せでありますように」
そのときどこからか風が吹いてきて
君とあいつは顔を見合わせた。
「今何か聞こえなかったか?」
あいつが瞬きしながら問う。
「ええ。でも誰でしょう?
微かに聞き覚えのある声でしたが」
そう言うと二人は空を見上げた。
最初のコメントを投稿しよう!