1-1章「命の日」

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「・・・うぅ・・?」 微かに反応を見せる。 「ティア、そろそろ起きる時間だぞ?」 「・・ぅー・・・兄さん?」 「今日、お前誕生日だろ?」 「・・・・」 まだ眠気が拭えていない瞳をしばらく泳がせる。 「しょうでしたっけ・・・?」 いつもより舌足らずなになってしまった自分の口調に少し恥ずかしさを覚えなが ら、自身の兄に確認を取る。 「今日は四月六日。間違いないだろう?」 「あぁ・・・じゃあ母さん達の・・・・」 「ああ・・。まぁそれよりお前の誕生日のほうが優先だ」
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