9人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「何やってんだ」
橘の後ろから出て来た男の人は、一瞬私を見下ろしてから橘に声をかけた。
「…おい、着いたら俺に声かけろって言ったよな?」
「今ちょうど声をかけようとしていたんですよ」
「嘘ついてんじゃねーよ!」
「失礼なこと言わないで下さい」
「今度ばかりは一人占めなんて許さねーからなっ!」
「怒鳴らないで下さい。アリス様が怖がってますよ?」
橘の言葉で、ジロッと視線を投げられた。
ビクッと反応した私を見て小さく舌打ちすると、背の高いその人は私と同じ目線まで屈んで話し掛けた。
最初のコメントを投稿しよう!