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見下ろされなくなって、少し恐怖感は和らいだ。
「藤森ありす、だな?」
「はっ、はいっ」
その代わり顔が近くて緊張する。
でも、緊張してる私の態度は誤解を与えてしまった。
少し傷付いた表情をした後、さっきまでとは違う優しい声音で。
「怖がるな」
そう言って頭をポンって叩いた。
「俺は三月兎の佐々木恭輔。一応この店の店長だ。よろしくな」
怖がらないように接してくれるこんな優しい人に、さっきの私は酷い態度だった。
それが申し訳なくて、自分に出来る限りの笑顔で頭を下げる。
「宜しくお願いします」
それを見た佐々木はちょっと驚いた後、ホッとしたような顔を見せた。
そんな佐々木を見て、私も安心した。
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