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崖から身を乗り出して、下の海を覗いてみる。
潮風が肌に心地良く触れ、髪を優しく撫でていった。
ザブンザブンと、波が崖に体当たりする音が聞こえる。
その音は全てのモノを壊してくれる様な、力強い音。
「何で私、早く決心できないのかな…?」
そんな事は誰に聞かなくても、自分が1番よく分かっているけど。
…怖い。
波の音を聞いて、やっと付いた決心が鈍ってしまった。
でも、私は飛ばなければ。
じゃないと、
死ぬなんて事は出来ないから。
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