出会い

2/7
前へ
/7ページ
次へ
*○*○* はじめまして工藤 静香です。 今日からここ私立青ヶ峰高校に入学する一年生なんですけど.. 「ここどこー..」 迷子です。 「ここの学校広すぎだよ..体育館がわかんないー..」 ぶつぶつ自然と愚痴が出ていました。 「なにぶつぶついってんの?」 「ふぇ!?」 やばい声かけられた!どうしよ!しかも聞かれてた!? 「えと..あのその..た、体育館って..」 わあもう私なに言ってるんだろ恥ずかしい.. 「ん?体育館ならここ真っ直ぐいって右にいけばあるよ。」 「そ、そうですか!ありがとうございます!」 「え、ちょ。あーいっちゃった変なやつ。」 一目散に駆け出していた私にその声は届かなかった。 *** 「もー遅いよ初日から遅刻ー?」 「ちがうよ!道に迷っただけだってばー。」 「えーこんなおっきいのに普通迷うかなぁ。あんたの方向音痴も大概ね。」 ちょ、ちょっと見逃しちゃっただけだもん.... それにしても、あのひと先輩かな。今日は新入生だけのはずだから部活とか? そうそうしてるうちに入学式は終わった。 「ねーねー静香ー。部活はなにするのー?」 「バスケに決まってるでしょー?」 そういえば紹介が遅れました。 この子は私の幼馴染の前田夕花。 ちょっとおちゃらけてるけど私の大切な友人です。 「そうよねぇ...うーん...」 夕花が顎に手をやってなにやらうなっている。 なにを考えてるのだろう... すると、ばっと顔をあげた。 「きめた!私もバスケする!」 「えええええ!どうしたの急に!?」 「私もだらだら過ごしてるだけじゃだめだとおもうんだよねー。」 「め、珍しい....」 「珍しいってなによー静香ー?」 「いたたた!やめてよぉ夕花ー!」 夕花は怒るとすぐに頭をぐりぐりしてくる。 「まったく、静香ったらー。」 「はは、ごめんごめん。さっはやくかえろ?」 体育館をでると大きな桜の木が目に映った。 そういえば、さっきは慌てて気づかなかった。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加