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「なんで紗彩矢が謝ってるのよ。
聞こえたって笑うこと無いじゃん。
べー。」
メグのツンツンした態度に、アタフタと二人の顔を見ることしか出来ないでいると
そこへアユがやって来た。
「おはよー。何?この険悪なムードは?」
「お、おはようアユ。」
「はよ。こいつがさ、私たちの話を聞いて笑ってたの。なんかムカついてさ。」
「聞きたくて聞いた訳じゃないからな。聞かれたくなかったらそんなとこで大声で喋んないでくれる?」
「め、メグー、もういいから。ね、ね。野村くんもごめん。」
変な汗かきながら二人を宥めていると
「あはは、二日目から喧嘩なんて、仲いいねー。」
アユの言葉に
「「どこが。」」
野村くんとメグの声が見事に被ってお互い顔見合わせた後、悔しそうな顔して二人ともそっぽを向いた。
それを見て私とアユは顔を見合わせ、アユがクスッと笑った。
私はといえばそんな野村くんとメグの顔を交互に見るだけだった。
「ねえ、メグ?」
話しかけようとしたら、始業のチャイムが鳴り言葉を止めて前を向いた。
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