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二人の顔を見てると、やっぱり面白ががられてるって感じる。一緒にいるのは楽しいけど、いつも好奇心や笑いのネタにされてるようでチョッとだけ不満だ。 「報告するようなことは無いと思うけど、何かあったら言うから…。 だから、高橋くんのことはシーね。」 人差し指を口に当てて言わないように念押しした。 これでひとまず安心かな。 そんなことが回りに広まったら高橋くんに申し訳ないし、クラス委員がやりにくくなるもんね。 高橋くんファンに睨まれるかもしれないし…。 ふと隣を見ると、野村くんがまた背中で笑ってる。 彼もやっぱり楽しんでる。 背中に文句を言ってやりたい気分だったが、私に言えるわけがない。 気持ちを静め、授業の用意を始めた。 高橋くんは素敵だ。ありえないけれど、アユやメグが考えているようにもし彼が思いを寄せてくれるようなことがあったら… 気持ちは揺れるのかな? まさかね。高橋くんが私なんか好きになるわけない。 乗せられてその気になったら傷つくだけだ。私は絶対信じない。
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