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ガラッと引き戸を開けて先に入った先生に、入れと促された。 二人で進路相談室に入っていくと、小さめの部屋に長めのローテーブルにソファーが三つづつ向かい合わせに並んでいた。 先生が奥の方に座り、 「そこに座って。」 先生の向かい側に高橋くんと二人並んで座った。 目の前には先生、横には高橋くん。場違いな気がして自然に体に力が入る。 「真木、緊張しなくていいぞ。 あー、人見知りだったな。少しずつ慣れていけばいいからな。」 「はい。が、頑張ります。」 「ははは、力抜いて。気楽にな。 あー、話はだな、連休明けにクラスの親睦を兼ねた二泊三日の一年生だけの体験学習があるんだ。 そのグループ分けやその他もろもろを決めなきゃならない。」 そう言って宿泊施設のパンフレットを見せてくれた。 「施設にレクリェーションのインストラクターがいるから、進行などはお願いできるんだが。 あー、決めることはだいたいこの紙に書き出しておいた。 それに従って今度のロングホームルームで決めていって欲しい。」
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