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早川先生はサッカー部がピッタリだ。走り回る先生の姿が容易に目に浮かんだ。 その素敵な出で立ちに似合わない『あー』の連発が、なんとなく親しみを感じる。 先生の言葉でみんなゾロゾロ廊下に出て並んだ。 私の前には中里歩美さん。肩までのストレートの髪が素敵な色白な女の子。 後ろは三神めぐみさん。ショートカットのボーイッシュな女の子。 なんとなく回りを観察しながらも人見知りな私は声をかけられない。 教頭先生の司会のもと、入学式は厳かに進んだ。 校長先生を始め来賓のちょっと長めの祝辞を聞きながら、脳裏には今朝の夢男が出てきていた。 綺麗なシルエット、大きな手や筋肉質な腕や厚い胸の温もり、優しい声。 この学校に夢男がいたらいいなー。 祝辞をBGMに夢男のことを考えていた。 教師や職員の紹介が終わり、教室に帰る。 途中で後ろの三神さんが声をかけてきた。
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