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「えーと…神姫を起動させるには、胸のパーツをはずしてCSCをセットして…」
俺は氷室和幸。
近くの大学に通う一人暮らしの学生
そんな俺が一心不乱に読んでる本は…
「CSC、CSC…えーと、コア、セットアップ、チップだな。とりあえず初心者用って事で安いの買ってきたけど、宝石の名前なんだよな…」
CSCは数多く種類があり、それらは宝石の名前がついている。
「何なに…選んだCSCの種類によって、コア…頭の事か、の性格と素体…体だな、それの能力に個性と差異が生まれる…」
俺のかたわらには、円形のベッドのようなものに人形が寝ている。これが俺が手に入れた「神姫」であり、現在起動の準備中である
「結構差が出るのかなぁ?でも、ダイヤモンドなんかかなり高かったし…とりあえず起動してみるか。充電も終わるはずだし…」
「おはようございます」
「おわぁ!?」
こ、この部屋には俺しかいないはず!?幽霊なんてものは…
「あの…君は…?」
声がする方を恐る恐る見ると…
「…お前…なんで起きてるの…?」
そこにはCSCをセットしてないはずの神姫が起きていた。
「君が充電してくれたのか?」
「あ?あぁ…」
状況が掴めず生返事を返してしまう
「そうか…迷惑をかけたすまない」
「な、なぁ、変な事を聞くが…」
「?何だ?」
「なんで動いてるの?」
もっともありえない疑問を投げ掛ける。まだ、コアをセットしていないはずなのに…
「ん?君が充電してくれたからだ。私は充電切れで動けなかったからな」
「いやいや、そうじゃなくて」
「質問の意図がわからないのだが?」
慌ててセットしようとしていたCSCを見せる
「これをセットしていないのに、何で起動しているかって聞いてるの!」
それを見た彼女は、さも当然のように
「当たり前だ。すでにセットされてるからな」
そう言って自分の胸のパーツをはずし、コアを見せる…
「…あぁ、白くて綺麗だな…」
予想外の展開続きでそう言うしかなかった…
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