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「じゃあ、要するにオーナーの機嫌を損ねて捨てられた?と」
「そうだ」
今返事をした彼女は、マーメイド型神姫イーアネイラ、名前はティルテュ。
俺が先日ゴミ捨て場で拾った神姫だ。どうやらセンターでのバトルの敗北が原因で捨てられたらしい
「しかしわからないなぁ…」
「何がだ?私はオーナーの信頼を裏切ったのだ。捨てられても…」
「だから、ソレがわからないって」
そう言われてる彼女自信がわからない、と言った顔をしてる
「なんで捨てたんだろう?だって神姫はリセット出来るんだろう?つまり、やり直しがきくんだろう?わざわざ捨てたってのが…」
「確にそうだが…よほど腹にすえかねたのだろうな」
「だから捨てたって?納得できないなぁ」
会って間もない神姫の話を聞いてる内に、何故かその捨てたオーナーに対してイライラしてきた
「負けた原因をお前にだけに押し付けて、しかも、一緒にやり直すわけじゃなくて捨てたんだろ?ある意味拷問じゃないか」
「しかし、私はオーナーの期待を…」
「だから!やり直しがきくんじゃないのか!」
「何を怒っているのだ」
そんな仕打をされてもオーナーをかばうティルテュに対してイライラしている自分がいる。神姫にとってオーナーは絶対だと言うのに…
「とにかく!そんな事をするオーナーはムカつくんだよ!」
「君が私の為に怒ってくれてるのはわかるが、どうするつもりなのだ?」
「え?」
いきなり核心を突かれ止まってしまう
「オーナーにもう一度会い説得でもするのか?恐らく無意味だろう。神姫は私一つではないからな」
「は?」
「はぁ…本当に何も知らないのだな。」
「さっき本を読んだばっかたからなぁ」
ティルテュはまるでため息をつきながら話をしはじめた
「神姫にとってオーナーは最初に登録した一人のみだ。しかし、オーナーは複数の神姫を持つことが可能なのだ」
「つまり、ティルテュのオーナーは、ティルテュ以外に神姫を持っていると?」
「そうだ」
飽きれたオーナーだ。確に本によると複数の神姫を持つことが可能だし、数に規定も制限もない。
「まるで、モノ扱いじゃないか…」
神姫はあくまでフィギュアロボであり、人間じゃない。その為リセットと言う機能もあるし、気に入らなければやり直す事も出来る。しかし…
「こうして話をしてると…なぁ…」
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