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町に行こう。彼の発言に彼女も頷き今は町へと続く街道をひたすらあるく。
数時間後、やっと町へと着いた。
「あぁ、疲れた」
彼はため息を吐き近くのベンチに座った。彼女も口には出さないが疲れてる様で隣に座る。
「おい見ろよ彼奴。忌み子といるぞ?頭可笑しいんじゃないか」
通行人達が二人を見て罵倒を次々と浴びせる。彼は不快に思いながらも気にしていなかった。こうなるのは判っていたから。
「.....っ」
でも彼女は違った。自分に来る罵倒は既にどうでも良くなっていたが、命の恩人である彼に矛先が向いているのは感じ悪く、迷惑にならないよう一人で歩き出そうとする。
「何処行くんだ?」
だが、右手を掴まれ止められた。
「俺は気にしていない。変に気を付かわなくてもいんだよ」
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