題名二

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題名二

ギルドまでの道のりでは、全く会話はなかった。 彼は彼女を見た。 彼女の顔は苦痛を表現していた、眉を潜め唇の奥を噛んで。 それが痛々しく見ていれない彼は、何かを私用としたが自分に出来ることは少ない。 だから、隣に歩く彼女の頬をやさしく撫でるだけに終わった。 彼女は一瞬不思議そうに彼を見たが、にこりと微笑み返されただけだった。 彼女は撫でられた場所を細い指でなぞり、ふと微笑んだ。
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